
「10億円は欲しいですか?」若者たちにインタビューをしている動画を最近見ました。若者たちは全員「はい」と答えます。これには続きがあり、「じゃあ、10億円もらえる代わりに今日で死ななければならないとしたら?」と問いかけられます。その答えは「いらない」でした。そして最後にこんな言葉が出てきます。「あなたにとって明日というものの価値は10億円以上あるんだよ」と。若者たちには特に知ってほしいと思うことです。
私は社内や奨学基金で応援している学生さんと話をする際、伝えたいことが二つあります。一つ目がこの「未来にはプライスレスの価値がある」ということです。そして二つ目は「世界は広い」ということです。今回は「今朝、目が覚めたとき、あなたは今日という日にわくわくしましたか?」から始まる、「世界がもし100人の村だったら」(総集編)をご紹介します。
私は英語が苦手なので、50歳になった今でも英語の勉強を地道に続けていますが(汗)、この本の21ページによると、英語を話すのは全人口を100人にするとたった8人なのだそうです。ちなみに一番多い17人が中国語、次が英語と同数でヒンディー語、7人がスペイン語、ロシア語とアラビア語が4人ずつと続きますが、これを全部合わせても半分にも届きません。他はベンガル語、ポルトガル語、インドネシア語、日本語、ドイツ語、フランス語と続きます。これを知っただけでも世界にはいろんな言語を話すいろんな人がいると感じることができます。そしてそのことを想像し、受け入れることの重要性も同時に思います。
また「すべての富のうち1人が40%をもっていて、49人が51%を、50人がたったの1%を分け合っています」ということについても個人的には不愉快なことだと思っています。少し計算が合わないのでネットで調べてみましたが、「すべての富のうち6人が59%をもっていて、みんなアメリカ合衆国の人です。74人が39%を、20人がたったの2%を分け合っています」とありました。いずれにしろ、こういう社会はどうか?と思います。ちなみに日本に住んでいるとにわかには信じがたいことですが、インターネットにアクセスできるのは18人、逆に文字が読めない人が20人います。
また「食べもの編」では、私が30歳で「食品の中でも冷凍食品業界に身を置こう!」と決めたキッカケの一つがこの本の中にあります。その当時と少し数字が違う気がしますが「日本での一年間の食べ残しが2000万トン」なのに対して「世界の食糧援助量が一年間で1000万トン」だったことです。「冷凍すれば捨てなくて済むし、飢えた人がいなくなる」ということもあり、これが私が冷凍食品業界にこだわる理由です。また「こども編」で「小学校に通えるのは88人、中学校に通えるのは61人」であり、その前に「16人は労働をしていて、そのうち10人は怪我や病気の危険に晒されながら働いている」という内容があります。これは、是正していきたいことです。
「世界は広くて、未来は輝いている」そんなごく当たり前のことを再認識するために、この本はとても有効なのだと考えています。
この本を読んで、恵まれた環境に住んでいる方々がそうでない方に少しでも何かを施すことで、世界が少しでも良くなれば素敵だな、といつも考えております。