「世の中の謎を知ろうとしてたくさんのことを学んだ。でも謎は深まるばかりだ」
私はこの言葉が好きです。
一つ知れば一つの疑問が生まれる、だから学びは面白いとも言えます。「最も高貴な娯楽は、理解する喜びである」というように、学ぶことは楽しいものです。また私たちは少し気を抜くと、この世の中のほとんど全てのことが解明されていて、何となくほとんどのことを解っている、そんな前提で発言をする傲慢な大人になってしまいがちです。でもそれは大きな勘違いで、「私は、海岸で遊んでいる子供のようなもの。ときに小石を見つけたり、きれいな貝殻を見つけたりして、はしゃいでいるにすぎない。まだ発見されることの多い大きな海を目の前にして」とアインシュタインが言った通り「この世の中のほとんど全てのことは解っていない」と謙虚に考えるのが妥当です。
私がいつも考えていることは、「どれだけプロセスが正しくても、前提(問題設定)が間違っていれば正解に辿り着くことはない」ということです。問題を解く訓練は学校などで子供の頃からしてきますが、問題(前提)自体を検討する練習は意外とされていません。なので学校で優秀とされる人でも、この練習をしていないと、社会に出て自分の思うような人生が生きれないことが多いように思います。大切なのは、自分の知りたいことを、自分の望む未来を手に入れることで、そのためには「問題設定をしっかり行うこと」です。
そんなほとんど解明されていない、解っていない、この世の中の仕組みを科学的に紹介してくれる雑誌が『Newton』です。
私は、成田→ジャカルタ便の約8時間ずっと微分の証明の検証をしてしまう程度の数学好きですが、「数学が概念であること」はもちろん、「時間が物質である?」とは、「人体の不思議」や「宇宙論」「超ひも理論」「相対性理論」など科学者たちの研究の最新事情と合わせて(今のところの)真実を知ることができ、ついでに自分の無知さも実感でき(汗)、たくさん学べる、私にはとてもありがたい雑誌です。少し時間に余裕ができる海外出張のお供にしています。
「時間」については、レオナルド・ダ・ヴィンチの手記も難解ですがオススメです。